「寝る前に頭がぐるぐる止まらない」
「答えが出ないのに、なぜか考え続けてしまう」
「些細なことが気になって仕方ない」
そんな“考えすぎるクセ”に心当たりがある方へ。
その状態、実は脳が“ドーパミン過多”になっているサインかもしれません。
ドーパミンはやる気や快楽を生むホルモンですが、過剰になると脳が刺激を求めすぎて思考が暴走気味に。
情報過多な今の時代、誰もが知らず知らずにこの状態に陥りがちです。
今回は、ドーパミンが思考や感情に与える影響と、刺激を“間引く習慣”で心を整えるヒントをご紹介します。
ドーパミンとは?なぜ“考えすぎ”と関係するのか
ドーパミンは、脳が「快感」や「報酬」を感じたときに分泌される神経伝達物質。
何かを達成したとき、新しい情報を得たとき、スマホの通知音が鳴ったとき――
私たちは無意識のうちにその“刺激”を求め、ドーパミンを出し続けています。
一見、やる気を高めたり行動を後押ししてくれる良いものに思えますが、分泌が過剰になると、脳が興奮状態から抜け出せなくなってしまいます。
・ずっとスマホを手放せない
・目の前のことに集中できない
・なんとなく頭がざわつく
こうした状態は、まさに“脳の過活動”
それが、考えすぎ・モヤモヤ感・疲労感の原因になっているのです。

考えすぎる人の共通点|脳が休めていないサイン
「真面目」「慎重」な性格の人ほど、刺激に敏感で、脳がオフになりにくい傾向があります。
特に、以下のような習慣が当てはまる場合は、“ドーパミン疲れ”がたまっているサインかもしれません。
・隙間時間に無意識でスマホを開く
・寝る直前まで情報を見続けている
・気持ちを言葉にできず、頭の中で同じことをぐるぐる考えてしまう
・“何かしていないと落ち着かない”と感じる
こうした行動は、刺激を求めるクセが習慣化し、脳が休めない状態になっている証拠です。
まずは気づくことが、心と脳を整える第一歩になります。

ドーパミンを“間引く”習慣とは?
ドーパミンをゼロにするのではなく、刺激の量を調整して“思考に余白を戻す”のがポイントです。
● スマホを見ない時間を意識的につくる
例:朝起きてから30分、寝る前30分はスマホに触れない
● 「何もしない時間」を予定に入れる
例:散歩、窓際でぼーっとする、音楽を聴くだけ
→ 単調な行動が脳の興奮を静める
● 書くことで思考を“外に出す”
頭の中だけで考えず、ノートにメモや感情を書き出す
→ 脳内の情報整理・ドーパミン過多のクールダウンに◎
● 情報の“入れすぎ”を見直す
→ 毎日見るニュース・SNS・YouTubeを1つ減らしてみる
→ 音・映像・通知を控えめにするだけでも効果あり

思考の余白が戻ると、気持ちも静かになる
ドーパミンの過剰な刺激を“間引く”ことで、脳の回転は少しずつスローダウンし、心のざわつきも自然と静まっていきます。
無理に「考えすぎをやめる」のではなく、思考が静かに戻る“環境”を整えることがポイントです。
・小さなことに一喜一憂しなくなる
・他人の言動に過剰反応しなくなる
・「今ここ」に意識が戻ってくる
・睡眠の質が向上する
このように、思考や感情の波が穏やかになり、自分の内側と静かにつながれるようになります。
情報や刺激を減らすことは、自分を守る選択でもあるのです。
まずはできる範囲から、ドーパミンとの距離を見直してみては。

「考えすぎ」は刺激を減らせば自然と軽くなる
「考えすぎる性格」は、物事を丁寧に捉えようとする力でもあり、決して悪いものではありません。
ただし、その感受性の高さゆえに、脳が常に働きすぎて“オーバーヒート”してしまうことがあります。
だからこそ大切なのは、「考えすぎをやめる」ではなく、情報や刺激を“間引く”工夫です。
・スマホを手放す時間を意識的につくる
・ニュースやSNSを詰め込みすぎない
・湯船に浸かる、散歩をするなど単調な時間をあえて味わう
・言葉にできない感情を、ノートに書き出して外に出す
こうした習慣は、思考のスピードを落ち着かせ、心に静けさを取り戻す助けになります。
「刺激に反応しない時間」を持つことこそが、考えすぎから自由になる第一歩。
ゆるやかに自分を整えていく過程を、ぜひ大切にしてみてください。
