お風呂と睡眠の意外な関係|“眠れない夜”を変える夜習慣

白いバスルーム

「布団に入ったのに眠れない」

「夜中に何度も目が覚める」――

そんな睡眠の悩みを感じていませんか?

実はその原因、体のリズムの乱れにあるかもしれません。

特に見落としがちなのが“体温の変化”です。

私たちの体は、深部体温がゆるやかに下がることで自然と眠りのスイッチが入ります。

逆に、このリズムが乱れていると、眠りの質が下がり、疲れが取れにくくなることも。

今回は、入浴を通して体温リズムを整える方法をご紹介します。

目次

睡眠のカギは「体温の落差」にあり

人間の体には、1日の中で自然に体温が上下するリズムが備わっています。

日中は活動に向けて体温が上がり、夜になると少しずつ下がっていく――この「深部体温(体の内側の温度)」の下降が、私たちの眠気を引き起こす重要なサインです。

つまり、質のよい睡眠のためには、寝る前にいかにうまく体温を下げるかがカギになります。

体が自然にリラックスし、眠りのスイッチが入る流れをつくることで、スムーズな入眠と深い睡眠へとつながっていくのです。

白で統一されたベッドルーム

入浴で「眠れる体」に切り替える

ここで効果的なのが、毎日の入浴習慣です。

お風呂に入ると一時的に体温が上がりますが、入浴後は体がその熱を外へ逃がそうと働きます。

この“熱の放散”によって深部体温がゆるやかに下がり、自然と心地よい眠気が訪れるのです。

たとえば赤ちゃんの手足が温かくなると眠くなるのも、体内の熱を放出して体温を下げるため。

この生理的な仕組みを上手に活用すれば、眠りのリズムを整えやすくなります。

入浴は、気持ちをほぐすだけでなく、睡眠に向けた体の準備としても重要な役割を果たしているのです。

ベストは「ぬるめ+タイミング」

快眠をサポートする入浴法としておすすめなのが、39〜40度のお湯に10〜15分ほどゆっくりつかること。


熱すぎると交感神経が刺激されて目が冴えてしまうので、ぬるめのお湯で副交感神経を優位にし、リラックスモードに入ることが大切です。

また、入浴は寝る90分ほど前がベストタイミング。


時間がないときは足湯やシャワーでもOKですが、入浴剤を活用することで、より高いリラックス効果が期待できます。

風呂場

入浴後の過ごし方がカギを握る

お風呂でしっかりリラックスしても、その後にスマホを見続けたり、明るい照明の下で過ごすと、脳は「まだ起きていたい」と勘違いしてしまいます。

せっかく整った睡眠リズムを乱さないためにも、入浴後は次のような工夫を取り入れてみましょう。

部屋の明かりをやや暗めにする

スマホやテレビはなるべく控える

心が落ち着く音楽を静かに流す

カフェインやアルコールを避ける


さらに、手足が冷えていると深部体温が下がりにくく、眠りが浅くなりがちです。

ぬるめの湯たんぽや靴下などで足元を温めて、スムーズな入眠をサポートしましょう。

今日からできる “眠れる入浴習慣”

睡眠の質を高めるためには、がんばるより“続けられるルーティン”を見つけることが大切です。

たとえば、ぬるめのお湯に10〜15分ほどゆっくり浸かる。

その後はスマホを手放し、照明を落とし、静かな音楽で気持ちを整える――。

それだけでも、交感神経のスイッチが自然とオフになり、「眠れない夜」が「心地よい眠りの夜」へと変わっていきます。

習慣は、小さくてやさしいほど長く続きます。

まずは今夜、いつもより少しだけ丁寧に、お風呂の時間を過ごしてみませんか?


あなたの眠りは、今日よりきっと穏やかになります。

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